近視と遺伝の関係について

近視は遺伝する?

このエントリーをはてなブックマークに追加

「近視が遺伝するか」という問いに対しては、イエスとも言えますし、ノーとも言えます。近視の原因には遺伝的要素と環境的要素が複雑に絡まっていると言われていますが、近視の中でも一部の病的な近視については、遺伝的な要素が強く影響するとみられています。

近視に関係する遺伝子の発見


近年医学系雑誌に、複数の別々の研究グループから、近視の発症に影響する遺伝子グループを突き止めたという、興味深い発表が掲載されて話題になりました。

昔から、近視には何らかの遺伝的な要素が絡んでいると推測されてきましたが、この研究によって、遺伝子のバリエーションによって発症する近視が存在することが明らかになってきました。

この近視に関わる遺伝子の差異は、子供の眼球の成長具合を調節する遺伝子に関わっていると考えられています。

スポンサーリンク


具体的には、近視を幼少時から発症する子供の眼球は、この遺伝子の影響で、成長し過ぎて眼軸(眼球の長さ)が通常より長くなってしまいます。そして目から入った光の焦点が、網膜よりも前に結ばれてしまう、眼軸性の近視を発症していると考えられます。

このように、目の構造的にかかってしまう近視は遺伝性が高いと考えられますが、この遺伝子を持っているからといって、100%発症するわけではありません。

近視には後天的な環境要因が大きな影響を及ぼしているとみられていますし、遺伝的な近視でも、発症率は80%程度との研究結果も出ています。

最近では近視の発症に、日光にあたる時間が関連しているのでは、という興味深い研究結果も出ており、近視発症のメカニズムは単純なものではなさそうです。

近視が薬で予防できる時代が来る?


近視に関わる遺伝子グループが発見されたことで、遺伝的な近視の発生ルートが明らかになりつつありますが、これによって、遺伝的な近視を防ぐ点眼薬や飲み薬を将来的に作る事が可能になるかもしれません。

遺伝的な近視が、眼球の育ちすぎによる場合、成長段階で安全に眼軸の伸びを制御できれば、理論的には幼少時に発生する遺伝的な近視を予防できることになります。

この方法では、すでに近視になってしまった大人には効果は期待できませんが、あらかじめリスクがあると分かっている子供に、小さいときから眼球の育ちを薬でコントロールするようにすれば、近視の発症や進行を食い止められると予想出来ます。

遺伝的な近視には、その他の眼球の構造や性質的な原因もあると考えられますが、少なくともある種の遺伝的な近視に関しては、将来的に予防薬が出来てくるかもしれません。

スポンサーリンク

このエントリーをはてなブックマークに追加